日本を代表する実力派女優として長年第一線で活躍し続ける長澤まさみ。2000年の東宝シンデレラオーディショングランプリ受賞から四半世紀近くが経過した今も、その人気と実力は衰えることを知りません。多彩な役柄をこなす演技力と、親しみやすい人柄で多くのファンを魅了し続けています。本記事では、長澤まさみの魅力や代表作、そして2025年に公開される最新作品について詳しくご紹介します。
長澤まさみのプロフィールと経歴
長澤まさみ(ながさわ まさみ)は、1987年6月3日生まれ、静岡県磐田市出身の女優です。身長169cm、血液型はA型。東宝芸能所属で、父親は元サッカー日本代表で、Jリーグ参入前のジュビロ磐田(ヤマハ発動機サッカー部)の監督を務めた長澤和明氏です。
長澤まさみの芸能界デビューは、母親やその友人らの勧めで応募した第5回(1999年度)東宝「シンデレラ」オーディションでした。35,153人の中から2000年1月9日に当時、史上最年少の12歳(小学6年生)でグランプリに選ばれ、芸能界入りを果たします。同年公開の『クロスファイア』で映画デビューし、その後ティーン雑誌『ピチレモン』の専属モデルとなりました。
2001年には連続ドラマ『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』に初レギュラー出演。それに合わせ、中学2年の春に上京しています。2002年にはNHK連続テレビ小説『さくら』に出演し、2003年には『ロボコン』に初主演し、第27回日本アカデミー賞新人俳優賞等を受賞しました。
2004年、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』にヒロインとして出演。白血病治療の副作用による脱毛症を抱えた亜紀の役を演じ、自ら申し出てスキンヘッドになるという役者魂を見せました。この作品は長澤の出世作となり、興行収入85億円の大ヒットと共に多数の映画賞を受賞。長澤自身も第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を史上最年少で受賞するなど、幅広い世代から支持を受ける大きなきっかけとなりました。
長澤まさみの代表作品と演技の評価
映画での代表作
長澤まさみの映画での代表作としては、前述の『世界の中心で、愛をさけぶ』のほか、『モテキ』(2011年)、『海街diary』(2015年)、『コンフィデンスマンJP』シリーズなどが挙げられます。
特に『海街diary』は是枝裕和監督作品で、第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されるなど、国際的にも高い評価を受けました。綾瀬はるか、夏帆、広瀬すずとともに演じた4姉妹の物語は、日本映画の繊細な美しさを世界に示す作品となりました。
『コンフィデンスマンJP』シリーズでは、詐欺師のダー子役を演じ、そのコミカルな演技と多彩な変装で観客を魅了。テレビドラマから始まり、『ロマンス編』『プリンセス編』『英雄編』と映画化され、シリーズ全体で大きな人気を博しています。
出典:YouTube「長澤まさみ、『コンフィデンスマンJP』ダー子が愛される理由とは?『コンフィデンスマンJP 英雄編』インタビュー」
ドラマでの代表作
テレビドラマでは、『ドラゴン桜』(2005年)、『プロポーズ大作戦』(2007年)、『ラスト・フレンズ』(2008年)などが特に人気を博しました。
『ドラゴン桜』では、東大合格を目指す生徒役を演じ、その真摯な演技が多くの視聴者の心を掴みました。『プロポーズ大作戦』では山下智久とのW主演で、月9ドラマ初出演にして初主演を果たし、最高視聴率20%超えを記録する大ヒット作となりました。
『ラスト・フレンズ』では、DVや性同一性障害といった社会的なテーマを扱った作品で主演を務め、上野樹里と共演。最高視聴率22.8%を記録し、その演技力の高さを改めて証明しました。
作品名 | 放送/公開年 | 役柄 | 特筆事項 |
---|---|---|---|
世界の中心で、愛をさけぶ | 2004年 | 廣瀬亜紀 | 日本アカデミー賞最優秀助演女優賞 |
ドラゴン桜 | 2005年 | 水野直 | 東大合格を目指す生徒役 |
プロポーズ大作戦 | 2007年 | 吉田葵 | 月9初主演作品 |
ラスト・フレンズ | 2008年 | 長沢瑠璃子 | 社会問題を扱った話題作 |
海街diary | 2015年 | 香田佳乃 | カンヌ国際映画祭出品 |
コンフィデンスマンJP | 2018年〜 | ダー子 | シリーズ化された人気作 |
受賞歴と評価
長澤まさみは、その演技力の高さから数々の賞を受賞しています。主な受賞歴としては、第27回日本アカデミー賞新人俳優賞(『ロボコン』)、第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞(『世界の中心で、愛をさけぶ』)、第29回報知映画賞助演女優賞、第47回ブルーリボン賞助演女優賞などが挙げられます。
特に日本アカデミー賞最優秀助演女優賞は史上最年少での受賞となり、若手女優としての実力を証明する快挙となりました。
長澤まさみの演技スタイルと魅力
長澤まさみの最大の魅力は、多彩な役柄をこなす演技力の高さにあります。シリアスな役からコミカルな役まで、幅広い演技を見せる彼女は、「顔芸がすごいと思う女優ランキング」で2位を獲得するなど、表現力の豊かさも高く評価されています。
また、役作りのために自らスキンヘッドになるなど、役に対する真摯な姿勢も彼女の魅力の一つです。共演者からも演技力の高さと人柄の良さを評価する声が多く、長年にわたって第一線で活躍し続ける理由がうかがえます。
さらに、インタビューなどでの飾らない人柄や、ファンとの交流を大切にする姿勢も、多くの人から支持される要因となっています。
出典:YouTube「長澤まさみ、”愛娘”の成長を優しく見守る 楽曲はあいみょん『ラッキーカラー』 カルピスブランド新CM&メイキング・インタビュー」
長澤まさみの2025年最新作品
映画『ドールハウス』(2025年6月13日公開)
2025年6月13日に公開予定の映画『ドールハウス』は、長澤まさみが主演を務める注目の新作です。矢口史靖監督が手掛けるこの作品は、長澤まさみ自身が「自身初の”怖い映画”」と表現するドールミステリーです。
ストーリーは、5歳の娘・芽衣を亡くした鈴木佳恵(長澤まさみ)と夫の忠彦(瀬戸康史)が、骨董市で見つけた芽衣によく似た愛らしい人形をきっかけに起こる不可思議な出来事を描いています。佳恵と忠彦の間に新たな娘・真衣が生まれ、5歳に成長した真衣が人形と遊ぶようになると、一家に変な出来事が次々と起きはじめるというミステリー要素の強い作品です。
本作は第45回ポルト国際映画祭でグランプリを受賞するなど、公開前から国際的に高い評価を受けています。
出典:YouTube「映画『ドールハウス』予告1【6月13日(金)公開】」
映画『おーい、応為』(2025年10月17日公開)
2025年10月17日に公開予定の映画『おーい、応為』では、長澤まさみが時代劇映画初主演を務めます。この作品は、長澤まさみのキャリアにおいて新たな挑戦となる作品で、時代劇という新しいジャンルでの彼女の演技に注目が集まっています。
詳細なストーリーや共演者などの情報はまだ完全には公開されていませんが、長澤まさみの新たな一面を見ることができる作品として、多くのファンが期待を寄せています。
長澤まさみの人間関係と交友関係
長澤まさみは、芸能界内外で良好な人間関係を築いていることでも知られています。特に映画『海街diary』で共演した綾瀬はるか、夏帆、広瀬すずとは撮影後も交流が続いており、毎年集まって食事をするなど親密な関係を保っています。
また、友人には柴咲コウ、須藤温子らがおり、高校の同級生だった鈴木杏とは「いちばん親しい間柄」と語るほどの仲の良さです。
綾瀬はるかとは『海街diary』で共演する前は、『世界の中心で、愛をさけぶ』に長澤が映画版、綾瀬がテレビドラマ版でヒロインを務めるなど、何かとライバルとして比較されることが多かったものの、共演を機に親しくなり、綾瀬からは「まさるちゃん」と呼ばれるほどの仲の良さを見せています。
長澤まさみの今後の展望
デビューから四半世紀近くが経過しても、常に第一線で活躍し続ける長澤まさみ。2025年は『ドールハウス』と『おーい、応為』という全く異なるジャンルの2作品が公開されるなど、女優としての挑戦を続けています。
今後も多彩な役柄に挑戦し続けることで、さらに演技の幅を広げていくことが期待されています。また、国内だけでなく国際的な作品への出演も増えていくことで、世界的な女優としての活躍も期待されています。
長澤まさみは、インタビューで「自分の性格でさえ、今日から変えられると思っている」と語るなど、常に前向きな姿勢で新しいことに挑戦し続ける姿勢を持っています。この姿勢こそが、彼女が長年第一線で活躍し続ける秘訣なのかもしれません。
まとめ
12歳で東宝シンデレラオーディショングランプリを獲得してから、常に第一線で活躍し続ける長澤まさみ。多彩な役柄をこなす演技力と親しみやすい人柄で、多くのファンを魅了し続けています。
2025年は『ドールハウス』と『おーい、応為』という2つの注目作品が公開されるなど、女優としての挑戦を続ける彼女の今後の活躍にも大いに期待が寄せられています。
長澤まさみは、日本を代表する女優として、これからも多くの感動と驚きを私たちに届けてくれることでしょう。
参考文献
- 長澤まさみ – Wikipedia
- 長澤まさみ:プロフィール・作品情報・最新ニュース – 映画.com
- 長澤まさみ | 東宝芸能
- 映画『ドールハウス』公式サイト